ニュースリリース

記載されている内容は、価格・仕様等を含み全て記者発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なる場合がありますのでご了承ください。
2008年10月03日

- 世界最高出力※1450mW(パルス)を実現 -
記録型ブルーレイディスクシステム用高出力青紫色半導体レーザーを開発
〜2時間番組をわずか10分でダビングできるシステムも可能に〜

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 三洋電機株式会社は、世界最高出力※1青紫色半導体レーザーを開発しました。光ディスクシステム市場では、より多くのデータをより短時間で記録するシステムの実現が要望され続けております。本レーザー素子はこのような市場ニーズに応えるものであり、記録型多層ブルーレイディスクシステムに対応できます。
 今回当社が開発した青紫色半導体レーザーは、4層ブルーレイディスクへの12倍速記録に対応するものです。本レーザー素子を採用することによって、1枚のディスク上に最長8時間のハイビジョン番組を録画でき、標準的なシネマ放映時間となる2時間番組をわずか10分でダビングできるシステムを実現できます。

特長

・関連特許 51件(出願中も含む)
※1 2008年10月3日時点(当社調べ)
※2 Low optical Absorption STructure by Endurable Coating Technology



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I.概要

 三洋電機は、光情報処理機器分野のキーデバイスである半導体レーザーの技術開発を積極的に進めており、CDやDVDなどの光ディスクシステムをはじめとする各種光情報処理機器や計測機器用のAlGaAs(アルミニウムガリウム砒素)系赤外半導体レーザー、AlGaInP(アルミニウムガリウムインジウムリン)系赤色半導体レーザー、およびこれらを集積化した2波長レーザーなどを生産・販売しています。
 現在、ハイビジョン映像を2時間以上録画できるブルーレイディスクシステムが市販されています。また、更なる大容量化に向けたディスクシステムの多層化や、より短時間でダビング・編集するための高速記録化が進められています。ブルーレイディスク上に信号を記録、再生するための光源として、GaN(窒化ガリウム)系化合物半導体材料を用いた青紫色半導体レーザーが使用されていますが、多層化されたディスクに、より高速で記録するために、より光出力の高い青紫色半導体レーザーの実現が強く要望されています。
 当社はこれまでに、再生用低出力素子(連続動作光出力:20mW)、単層ディスクへの標準速記録が可能なパルス光出力50mWの高出力素子、2層ディスクへの8倍速記録が可能なパルス光出力250mWの高出力素子を開発してきました。今回、ブルーレイディスクシステムの多層記録化と高速記録化に不可欠なパルス光出力の大幅な向上を行い、パルス光出力450mWの世界最高出力※1青紫色半導体レーザーを開発しました。本素子を採用することによって、4層ブルーレイディスクへの12倍速記録を実現できます。

II.特長

1.新開発LASTECT構造(「低光吸収端面保護膜構造」)により、高出力動作時の安定動作を達成

 半導体レーザーには、素子の両端面(前端面および後端面)における反射率制御、および酸化防止のために端面保護膜が形成されています。通常、端面保護膜は誘電体で構成されますが、この膜でレーザー光の一部が吸収されると、光出力が低下するという課題がありました。今回、光吸収を抑制した独自の端面保護膜構造の開発に成功し、長時間動作時でもレーザー光の出力が低下しない長期安定動作を実現しました。(図1.@)

2.「低損失光導波路構造」により、電力―光変換効率を向上

 半導体レーザーは、光を発生する発光層を上下二つのクラッド層で挟み込んだサンドイッチ型の構造を有しており、発光層に光が閉じ込められた光導波路(レーザー光が通る部分)が形成されています。クラッド層の品質が不十分な場合、活性層で発生した光の一部がクラッド層で吸収されるため、光損失が発生します。今回、独自の高品質結晶成長技術により、このクラッド層での光吸収を抑制し、導波路での光損失を低減しました。これにより、レーザー素子の電力―光変換効率を向上させることで、動作電流を低減しました。(図1.A)

3.独自の「ビーム安定化構造」により、高出力まで安定な光出力特性を実現

 半導体レーザーを高出力で安定に動作させるためには、高出力動作時における素子内部でのレーザービーム揺らぎを抑える必要があります。このために、光導波シミュレーション技術及び高精度光導波路形成技術を開発し、高出力まで安定した光出力特性を実現しました。(図1.B)

4.その他の特長

・簡単な光学系で微小スポットまで絞ることが可能な「単一横モード発振」
・直径5.6mmの小型パッケージを採用

5.語句の説明

・青紫色半導体レーザー
 ブルーレイディスクシステムにおいてディスク上の信号(ピット)読み取り用光源として用いられます。CD、DVDに用いる赤外半導体レーザー、赤色半導体レーザーではブルーレイディスク上のピットサイズまでレーザー光を微小スポットに絞ることができません。青紫色レーザーは波長が短いため光を微小スポットに絞りやすく、ブルーレイディスクシステムにおける必須のキーデバイスです。

 

・多層記録
 多層記録は、光ディスクの記録層を多層にしたものです。2層記録なら単層記録の2倍、4層記録なら単層記録の4倍の記録容量を実現できます(単層25GBの場合、4層で100GBとなる)。記録層の増加に応じて、より高いレーザー出力(パルス)が必要となります。

III.開発素子の主な特性

ケース温度:25℃

光出力(連続)

200mW

光出力(パルス)

450mW

しきい値電流

50mA

動作電流(200mW時)

200mA

発振波長

405nm

ビーム広がり角度

水平

8.5°

垂直

19°

お問い合わせ先 及び資料請求先

三洋電機株式会社 研究開発本部
アドバンストデバイス研究所 担当:野村
〒573-8534 大阪府枚方市走谷1-18-13
TEL:072-841-1278

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